突然だが、みんな世界遺産検定というものをご存知だろうか。聞いたことくらいはあるなぁーという人が多いと思うけど、世界遺産検定はその名の通り「世界遺産」に関する検定だ。
実は俺もアイルランドに来る1年ほど前に世界遺産検定2級を取得しているんだけど、そのときはまさか、この資格の勉強が後々の旅行でここまで役に立つとは思っていなかった。
というのも、世界遺産検定の勉強をしたことで旅行の楽しみ方そのものが変わったんだ。今までは有名な観光地に行って「へーこんな感じか」となって終わっていたのが、世界遺産について勉強してからは「なんでここが世界遺産なんだろう」「ここでは昔何があったんだろう」と、その場所の歴史や文化まで気になるようになった。
だから今回は、アイルランドワーホリとあまり関係ない(なくはない)話ではあるんだけど、世界遺産検定を取ったことで旅行がどう変わったのか&おすすめの理由を熱烈に語りたいと思う。
世界遺産検定は民間資格

先に簡単に世界遺産検定というものがどんなもんか説明しておく。
この世界遺産検定は2006年に始まったNPO法人世界遺産アカデミーが運営する民間の検定で、2014年以降は文部科学省の後援を受けながら現在まで続いている。
目的としては「世界の文化・自然遺産についての知識を深め、正しく理解し活用できる人材を育てること」。また単なる知識だけじゃなくて、「世界や文化、自然を尊重し保護する社会人や学習者の育成を支援すること」も目的となっている。いわば次世代の「世界遺産を保護する者・担い手」を育てるという意味合いもある。
今現在、世界遺産検定の階級は4級・3級・2級・準1級・1級・マイスターの6段階。俺はこのうち2級を取得している。
世界遺産検定を受けようと思った理由

俺が2級を持っているというのは上でも言った話なんだけど、じゃあ俺がなんで世界遺産検定を受けたのか。実はこれに大した理由はない。
当時俺はとある国家試験の勉強をしてたんだけど、なんといってもその試験勉強がしんどくて、なかなかまとまった時間取り組むことができなかった。だからかなりの頻度でリフレッシュタイムをとってたんだけど、一度スマホを見たり趣味を始めたりすると今度はそれが止まらなくなる。結果、勉強も結局進まないという最悪の状況。
そこでこの状況を打破すべく考案したのが「違う教科でリフレッシュ作戦」である。
「勉強」のリフレッシュを「勉強」でする

実は受験生時代にもやってたことで、「勉強に飽きたら違う勉強でリフレッシュする」といったなかなかの脳筋作戦。その相手に選ばれたのが世界遺産検定だったってわけ。
世界遺産検定を選んだ理由も本当に大したことなくて、
- 海外旅行が好きだからちょっと楽しそう
- 膨大な勉強量が必要ない
- 暗記がメイン
とまあこんなところ。目的はあくまでリフレッシュだから負荷がかかりすぎてもダメ。ある程度楽しみながら取り組めるものを選ぼうとしてたところ、ちょうど海外旅行好きだったから世界遺産検定がピンときたって感じ。2級を選んだのは資格なしで受けれる最大値だったから(準1級受験には2級取得が条件)。この検定との出会いはそんなどうでも理由で起きた。
※ちなみにこの当時ワーホリに来ることは全く決めていない。
ワーホリに来てから世界遺産検定の効果を実感した

ここからがこの記事の核心にあたる部分。上でも書いた通り、世界遺産検定を受けた当時はワーホリに行くことなんて全く考えていなかった。ただ海外旅行が好きで、勉強のリフレッシュになりそうだったからたまたま選んだだけ。
ただそのあと実際にアイルランドにワーホリへ来ることになって、滞在中にヨーロッパ各地を旅行するようになると、過去に勉強した世界遺産検定の知識が思った以上に役に立った。
そこで改めて感じたのが、観光地は外側だけ見ていても、その場所の本当の面白さまでは分からないということ。
外側だけ見ていると「こんなもんか」になりがち

国内でも海外でも旅行をしていると、一度くらいはこう思ったことがあるはず。
「あれ、この有名スポットってこんなもん?」
そう旅行にはこれがつきもので、いざ有名観光スポットにいってみたはいいものの、想像よりしょぼくてガッカリする、みたいなことが頻発する。
そういうスポットで有名なのが、シンガポールの「マーライオン」、ブリュッセルの「小便小僧」など。この2つはいずれも世界遺産ではないにせよ、世界遺産観光でも同じようなことになりやすい。俺もアイルランド渡航前に国内・海外の世界遺産をそこそこ巡ってきたんだが「こんなもんかー」と思ったことは1度や2度ではない。
世界的に価値を認められていても、外見だけではなかなか価値が感じづらいのが現状だ。
世界遺産は外見だけで登録されるものではない

そもそもの話をするんだけど、世界遺産は外見がすごいから登録されるという単純なものではない。詳しくは世界遺産登録基準を見てほしいんだけど、その場所が持つ歴史・文化・唯一性・人と自然の関係など、いろいろな要素が相まって価値を認められ世界遺産として登録される(もちろん建築物の美しさや景観など、見た目に関する価値もある)。
だから「世界遺産=見た目がすごい場所」と考えて、外見だけを見て帰ってしまうのは少しもったいない。俺が世界遺産検定を勉強して一番変わったのもまさにここ。
「知っている」だけで旅行の見え方が変わる

じゃあ具体的に何が変わったのか。一番大きいのは観光地の見方が変わったこと。
概念的な主張だからすごく説明が難しいんだけど、例えば何も知らずに古い建物を見たとする。「めっちゃ年季建物だなー、ふーん」以前の俺はたぶんこれで終わる。
ただ「この建物は何百年前に建てられた」「当時はこういう目的で使われていた」「この地域ではこんな文化があった」「この場所では昔こんな出来事が起きた」などなど、こういうことを知っていると、同じ建物を見ても感じ方が全然違ってくる。
さっきまでただの「古い建物」だったものが歴史の一部として見えてくる。本当に幼稚で抽象的なんだけど、これがめちゃくちゃ面白いんだ。
世界遺産検定は「旅行を楽しむための勉強」になる

ここまで長々と世界遺産検定について語ってきたんだけど、俺が言いたいことは結局これ。
旅行先のことを少しでも知っておくと、旅行はもっと面白くなる。
正直いうと別に世界遺産検定を取得する必要すらない。旅行前にその場所の歴史をちょっと調べるだけでもいいし、現地のガイドを読むだけでもいい(英語が苦手なら調べる)。
ただ、俺の場合は世界遺産検定の勉強をしたことで、世界遺産だけじゃなく、歴史や文化、建築様式、宗教など、旅行と相性のいい知識をまとめて身につけることができた。そして、その知識が実際に海外旅行をするようになってから効いてきたってわけ。
だからもし、「旅行は好きだけど、観光地を見て終わりになっちゃう」という人がいたら、世界遺産検定を勉強してみるのもなかなか面白いんじゃないかと思う。俺はリフレッシュっていうわけのわからない目的で取得したけど、この際検定の取得は学ぶ手段であって目的じゃなくて全然いい。
世界遺産(それ以外も)について少し勉強して、実際にその場所へ行ってみる。そうすると、今まで何となく見ていた建物や景色が、少し違って見えてくるかもしれない。「見る」だけじゃなく「知る」。これだけで旅行の楽しみ方は結構変わる。少なくとも俺は世界遺産検定を取ってから旅行がかなり楽しくなった。
というわけで、観光を楽しむ一種の目的として世界遺産検定の取得は結構おすすめ。
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