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海外渡航前の「住民票・扶養・税金」問題【1年間日本人を辞める】

留学やワーキングホリデーみたいな海外への長期滞在をするとなると、さすがに色々と事務手続きが発生する。「やれ住民票がなんだ」「やれ扶養手続きがどうだ」みたいに迷っている人も多いと思うから、この記事では俺が実際にやった事務手続きについてまとめていこうと思う。

渡航前事務手続きについては大きく分けて2つの記事にするつもりで、今回焦点を当てるのは「住民票(海外転出届)」とそれに紐づく「税金・扶養」の話だ。

Contents

住民票を抜くとどうなるのか

まずは住民票を抜くとどうなるのかについて解説する。住民票を抜くことで影響が出るのは大きく分けて2つで、「税金」と「扶養」がそれにあたる。

ちなみに、一般的に「住民票を抜く」みたいな表現がされることがあるが、これは「海外転出届を提出する」と同義。住民票から除表される=海外転出届の提出がなされる、っていう意味だからこの表現がよく使われているらしい。

①【簡単】税金問題はとてもシンプル

通常、住民票を抜くと「ここの住民じゃなくなる」わけだから渡航中は自治体に払う住民税、また国に納める所得税の支払い義務はなくなる。(渡航前までの収入に関する税金は支払う)

これはシンプルで分かりやすい。仮に4月の頭から1年間渡航するのであれば、渡航前の1-3月分の収入に関しては住民税・所得税の支払い義務があり、その後一年は支払い義務がなくなるというカラクリ。

アイルランドの場合、現地の在留登録がない状態で働くと「緊急税(Emergency Tax)」として給与の大部分を持っていかれるらしい。だからこそ、日本側を綺麗にして現地でしっかり登録するのが一般的な戦略になる。

考え方としては「1年間だけ日本人を辞めて現地人として暮らそう」ってこと。そしたら現地で税金を支払えばいいってだけの話。日本に住んでて外国から税金を取られることなんてないのと同じ。

②【難解】扶養問題はややこしい

俺は父親の扶養に入っているので、「扶養されている側」の視点で整理する。扶養には「税金」と「保険」の2種類があって、ここはそれぞれ別枠で考える必要がある。

扶養そのもののシステムを説明すると長くなるので、その辺は自分で調べて欲しいところだが、簡単にいうと「(子供や奥さん)を養っているから、その分税金を下げてね」という制度。養っているなら色々とお金もかかるだろうから、その分税金を優遇してくれる。

分かりやすいのは、学生などといった「子供」が「自分の親」の扶養に入っている例。俺も学生だから今は父親の扶養に入っている。

住民票を抜くと、その住居から俺の名前が消えることになる。と言っても家族そのものから名前が消えることではないから、そこは安心してほしい。

扶養は大きく分けて①税法上の扶養 ②健康保険の扶養 の2つ。

税法上の扶養

まず①税法上の扶養の関して、基本的に海外に行くからと無条件に扶養を外れることはない。

所得税の時に話した考え方と同じで、所得税がかかり始める103万以上稼ぐと扶養から外れることになるのだが、それは国内でその額稼いだときの話。

住民票を抜いた場合、海外で稼いだ分はそこに含まれないから日本にいる間に上限を超えなれば、海外にいる間も親の扶養として維持できるってわけ。

と言っても扶養そのものが、「誰かを養っていること」が前提のシステムだから、「生計を共にしている証明」が求められることもある。具体的には子供への送金履歴などを残しておく必要がある。これがないと扶養が認められない可能性もあるから注意が必要。

税法上の扶養に関してはこんな感じ。ぶっちゃけ扶養を外れても俺(子供)自身に影響はないんだけど、親の税金は数万〜十数万増えるから、親のためにもここの理解は重要。

健康保険の扶養

続いて②健康保険の扶養について、これは①税法上の扶養とは逆で、住民票を抜くことによって自動的に扶養は外れることになる。

前でも書いた通り住民票を抜くと国民健康保険から脱退することになるから、その扶養からも自動的に抜けるというわけ。

これにより親側は扶養控除・特定親族特別控除が受けられなり、払う税金は増えてしまうことになる。これはどうしようもないから、出発前に親にはごめんなさいと伝えておこう。

具体的な手続きは以下。基本的にこの手続きは扶養している側(親)がやることだから、扶養されている側(子供)は特にすることがない。

①親の会社へ連絡
あなたが海外転出することによって扶養から外れることを、親から会社に伝えてもらう(主に経理や人事担当へ)。

②健康保険組合への連絡と書類の提出
会社の担当者から健康保険組合へ連絡してもらい、指示される書類(海外転出届のコピー、被扶養者異動届など)を提出する。

③保険証の返納
今まで使っていた保険証(黄色のやつが一般的?)は使えなくなるので、これを返納する。子供は親に渡す。

これで手続きは以上になる。

実際に「転出届」を提出してみた

ここまで住民票を抜くとどうなるのかについて話してきたが、ここからは具体的な手続きについて話していく。この手続きを踏んで晴れて「住民票が抜けた」状態になるのでかなり重要。

この手続きは簡単にいうと、自治体の事務所に行って届けを提出すること。

各自治体で「区民事務所」「市民事務所」なるものが設けられていると思うから、そこで手続きを行う。手続き自体が自治体によって全然違ったらこの記事は意味がないんだけど、調べた感じ少なくとも東京23区は同じようなシステムだった。予約は不要。

以下は俺が踏んだ手続き。

①自宅周辺の事務所を調べる
②そこに直接出向く。持ち物はマイナンバーカード、パスポート、ビザ。
③カウンターにある転出届にもろもろ記入する。
④係委員に提出。
⑤受理されるまで待つ

これが一通りの流れ。海外転出の場合は転出先の具体的な住所を記入する必要はなく、とりあえず国名と町だけは記入しとけよ、のゆるい感じ。まあでもちゃんとした住所が判明してるなら記入しとくのがベター。

自治体のホームページでは「渡航の証明書」が必要ということでパスポートとビザを持っていったんだけどどっちも特に確認されることはなかった。

その他事務所で書く書類

他にも担当者カウンターで記入する書類が2つあって、1つ目はマイナンバー継続利用についての書類。いつからか知らないけど、どうやらマイナンバーカードが海外でも継続利用ができるようになったらしい。

「海外でマイナンバーカードなんていつ使うねん」とは思ったけど、まあ失効させるメリットもないからとりあえず継続させることに。

もう1つは国民年金の加入するかしないかの書類。海外転出するにしても、実は国民年金に関しては継続することもできる。つまり転出している間は任意ということになる。

俺はそもそも学生控除で払ってなかったこともあって、もちろん「加入しない」を選んだ。ただこればっかしは人によるとしか言えない。加入するのも1年間抜けるも自由だから好きに選ぶといい。

あとは国民健康保険の話があると思うけど、上でも書いた通りこれは原則として「脱退」することになる。つまり住民票を除票する場合、海外渡航中は日本の保険制度は守ってくれないということ。

だから海外保険の制度が存在するんだけど、現在所持している保険証は無効となり、返納しなければならない(出発までは有効)。

システム的な理解はしておいた方がいい

とりあえず長期滞在するなら抜けばいいんでしょ、っていう話なんだけど、脳死で手続きするだけじゃなくてその手続きの意味も十分理解して欲しいと思う。

というのもこういう話は大人になるといっぱい出てくるし、後の社会勉強のためにも理解しておくと便利。特に扶養問題に関しては自分だけじゃなくて親にも影響が及ぶ。任せきりにならないで、常に自分が主体となって動けるとGood。と上から目線で言っておく。

まとめ

最後に、これまでのポイントをまとめるとこんな感じ。

自分自身のこと

  • 現地での収入に日本の所得税はかからない。
  • 国民健康保険は脱退(日本の医療保険は使えない)。
  • 国民年金は任意。

扶養のこと

  • 税法上の扶養は、基本的には外れない(送金証明などは必要)。
  • 健康保険の扶養は外れる。

次回の記事では、期日前免許の更新や国際免許の取得について書こうと思う。

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